称名寺ライトアップ 横浜市金沢区 2015GW
鎌倉文化の称名寺
寺の正式名称は、金沢山称名寺。創建は1258年頃、北条実時が亡母の七回忌に建立した阿弥陀堂を発端とし、のちに金沢北条氏の菩提寺として七堂伽藍を構えた大寺院へと発展しました。現在の庭園は1987年に修復されたもので、緑豊かな金沢三山を背にした金堂、釈迦堂、鐘楼の四季折々の美しさが、訪れる人の目を楽しませてくれます。極楽浄土を再現しているといわれる庭園に、一歩足を踏み入れるだけで心が安らかになるような、金沢八景を代表するパワースポットです。
称名寺境内のライトアップを実施(5月1日~6日午後9時まで)
年数回しか見るチャンスがない称名寺のライトアップ。
称名寺は、鎌倉時代1258(正嘉2)年に北条実時が開いたとされ、現在の姿になったのは1986(昭和62)年のことです。
称名寺までは、京急金沢文庫駅から一方通行の狭いゆるやかな坂を登って約10分程の場所にあります。
称名寺入り口の赤門もライトアップ
称名寺入り口は、立派な門構えの赤門があります。期間中はこちらもライトアップされ赤門をくぐると、参道には喫茶店やバー、一般のお宅までが軒を並べています。
金剛力士像が700年間にらみを利かせて守り続けた仁王門
称名寺に残る大きな仁王門は、1818年に再建されたものです。門の両側を守っている仁王像は、1323年、仏師「院興」によるもので、木造彫刻の高さは約4mもあり、関東では最大の仁王像とされています。
(阿形)
(吽形)
朱色の反橋と平橋がライトアップされ極楽浄土の世界を表現
庭園の中心に位置するのは、大きな池。中之島と反橋、平橋がかけられ、弥勒菩薩のいる極楽浄土の世界を表現しています。池の周りには、樹齢800年を越えるイチョウの大木が紅葉の季節にはとびきり美しい景観を見せてくれます。
反橋を歩き渡ると平橋が待ち構える
阿字ヶ池の奥には、本堂となる称名寺金堂
仁王門を抜けると、称名寺が誇る美しい庭園が広がっています。平安時代に流行した、浄土曼荼羅の構図に基づいて、景観がつくられた「浄土式庭園」です。池の畔に立つ金堂は江戸時代に再建されたもの。本尊として、弥勒菩薩立像が安置されています。1276年頃の宋風の仏像で、国の重要文化財に指定されています。
「称名の晩鐘」の鐘楼
歌川広重が描いた金沢八景の浮世絵のひとつ、「称名晩鐘」で有名です。昔の村人にとって、時を知らせる称名寺の鐘は、日々の暮らしに欠かせないものでした。現存するのは1301年に鋳造された梵鐘で、重要文化財として現状保存するため、今では毎日鐘がつかれることはありませんが、大晦日には除夜の鐘として街中に荘厳な音色を響かせています。