BBQでありがちな失敗12選!初心者がやりがちなミスと対策・リカバリー方法
青空の下で肉を焼き、冷たい飲み物を片手に家族や友人と楽しむBBQ。
……のはずが、
「炭に全然火がつかない!」
「肉が外側だけ真っ黒、中はまだ生!」
「飲み物はあるのに氷がない!」
「生肉を触ったトングで、焼けた肉も取っていた……」
「食材を買いすぎて大量に余った」
など、実際にやってみると思わぬ失敗が起こるのもBBQです。
特に初心者のBBQでは、料理そのものよりも「火起こし」「買い出し」「時間配分」「後片付け」などで失敗することが少なくありません。
ただし、BBQの失敗の多くは、あらかじめ「何が起こりやすいか」を知っておけば防げます。
そこで今回は、BBQでありがちな失敗を「あるある」形式で紹介しながら、
- なぜ失敗するのか
- どうすれば防げるのか
- 失敗してしまったらどう立て直すのか
まで詳しく解説します。
これから初めてBBQをする方はもちろん、「毎回なぜかバタバタする」という方も、ぜひ次回のBBQ前にチェックしてみてください。
BBQの失敗は大きく5種類に分けられる
BBQで起こる失敗は、大きく分けると次の5種類です。
| 分類 | よくある失敗 |
|---|---|
| 火の失敗 | 炭に火がつかない、火力が強すぎる |
| 食材の失敗 | 買いすぎ、生焼け、焦げる |
| 準備の失敗 | 道具・調味料・氷などの忘れ物 |
| 環境の失敗 | 雨、風、暑さ、煙、騒音 |
| 終了時の失敗 | 炭やゴミの処理、撤収が間に合わない |
中でも初心者が苦労しやすいのが「火」と「時間」です。
BBQは家庭のキッチンと違い、スイッチを入れればすぐに調理を開始できるわけではありません。
火起こし、食材の準備、調理、食事、片付けまで含めてBBQ。
この感覚を持っておくだけでも、かなり失敗を減らせます。
失敗1.炭に火がつかず、BBQがなかなか始まらない
BBQ初心者最大の「あるある」
開始予定時刻になったのに、
「まだ肉が焼けない……」
参加者がお腹を空かせて待っている横で、幹事だけが必死に炭と格闘。
BBQではかなりありがちな光景です。
なぜ火がつかない?
主な原因として、
- 炭を詰め込みすぎている
- 空気が入りにくい
- 火起こしに時間がかかることを想定していない
- 炭が湿っている
- 火がついたか気になって何度も炭を動かしてしまう
などがあります。
炭はライターで数秒あぶれば完成するものではありません。
BBQ開始時刻=火起こし開始時刻にしてしまうと、かなりの確率で食事のスタートが遅れます。
対策:参加者が集まる前から準備する
BBQの開始時刻が12時なら、12時から火起こしを始めるのではなく、それより前に準備をスタートしておくのがポイントです。
施設によって利用開始時間などは異なりますが、
「参加者が集まったらすぐ焼き始められる」
状態を目標にするとスムーズです。
火起こし器などの専用アイテムを利用するのもおすすめです。
火が弱いからといって「着火剤の継ぎ足し」はNG
ここは非常に重要です。
一度火がついた炭に液体・ジェル状などの着火剤を追加すると、突然大きな炎が上がり、やけどや火災につながる危険があります。
NITE(製品評価技術基盤機構)も、着火剤の継ぎ足しをしないよう注意喚起しています。
「なかなか燃えないから、もう少し着火剤を……」
という判断は避け、使用する製品の説明書に従って安全に火起こしを行いましょう。
失敗2.火力が強すぎて肉が一瞬で真っ黒になる
ようやく炭に火がついた!
と思ったら、今度は火力が強すぎる。
肉を網に置いた瞬間、
「ボォッ!」
と炎が上がり、表面だけ真っ黒になってしまうことがあります。
これもBBQの定番失敗です。
「強火=おいしく焼ける」とは限らない
BBQでは肉から落ちた脂によって炎が上がることがあります。
炎が直接食材に当たり続けると、
- 表面だけ焦げる
- 中心まで火が通らない
- 食材が炭のようになる
という状態になりやすくなります。
おすすめは「強火ゾーン」と「弱火ゾーン」
グリル全体を同じ火力にするのではなく、
火力が強い場所と弱い場所を作っておく
のがおすすめです。
表面を焼いたあとに火力の弱い場所へ移動したり、焦げそうな食材を一時避難させたりできます。
BBQ上級者ほど「焼く場所」だけでなく「逃がす場所」を作っています。
肉を置くスペースを全部炭で埋め尽くさないことがポイントです。
失敗3.外は焼けているのに、中が生焼け
BBQでは、
「表面が焼けている=中まで火が通っている」
とは限りません。
特に注意したいのが、
- 厚切り肉
- 鶏肉
- 豚肉
- ハンバーグ
- ソーセージなど厚みのある食品
です。
火力が強すぎると、表面だけ先に焦げて中心部の加熱が不十分になることがあります。
厚生労働省では、多くの病原体について「中心温度75℃で1分間以上」の加熱を目安として案内しています。
「新鮮な肉だから大丈夫」は間違い
肉は新鮮であっても、生や加熱不十分な状態では食中毒のリスクがあります。
特に屋外BBQでは家庭のキッチンより火加減を調整しにくいため、
「もう焼けただろう」
と感覚だけで判断しないことが重要です。
厚みのある肉は弱めの火力も利用しながら、中心まで十分に加熱しましょう。
失敗4.生肉用トングで焼けた肉まで取ってしまう
意外とやってしまいやすく、しかも注意したい失敗です。
BBQでは、
生肉を網に載せる
↓
肉をひっくり返す
↓
焼けた肉を皿へ載せる
という作業を同じトングでやってしまいがちです。
しかし、生肉についていた細菌などがトングを介して加熱済みの食材に付着する可能性があります。
農林水産省も、生肉用と加熱後の食品を扱う箸・トングを分けるよう案内しています。
対策は驚くほど簡単
最初からトングを2本以上用意します。
例えば、
赤いトング → 生肉専用
黒いトング → 焼けた食材専用
というように決めてしまえば、誰でも一目で判断できます。
色分けできない場合は、
「生肉用」
とテープなどで目印を付けてもよいでしょう。
BBQではトングを少し多めに用意しておくと何かと便利です。
失敗5.食材を買いすぎて大量に余る
BBQの買い出しではテンションが上がります。
スーパーのお肉コーナーを見ながら、
「これも焼こう」
「海鮮も欲しい」
「ソーセージも必要でしょ」
「焼きそばもやりたい」
とカゴに入れているうちに、ものすごい量になってしまいます。
そしてBBQ後半。
テーブルの上には、
「誰が食べるんだ、この肉……」
という大量の食材。
BBQは思っているほど肉だけを食べない
BBQでは肉以外にも、
- 野菜
- 海鮮
- ソーセージ
- おつまみ
- 焼きそば
- おにぎり
- デザート
- お酒や飲み物
などを食べます。
種類を増やすほど、一種類あたりの必要量は減ります。
「足りないのが怖い」が買いすぎの原因
幹事としては、
「食べ物がなくなったら困る」
という心理が働きます。
しかし実際には、少し足りないくらいなら焼きそばなどの締め料理で調整できます。
最初からすべての料理を大量に用意するより、
肉・野菜・主食・つまみをバランスよく組み合わせる
のがおすすめです。
失敗6.肝心な物を一つだけ忘れる
肉も買った。
野菜も買った。
炭もある。
テーブルもある。
完璧!
……と思ったところで、
「炭をつかむトングがない」
「紙皿がない」
「焼肉のタレを忘れた」
ということが起こります。
BBQでは数十種類の物を準備するため、一つや二つ忘れ物が出やすいものです。
特に忘れやすいBBQ用品
要注意なのは次のような「主役ではない物」です。
- 着火用具
- トング
- 焼肉のタレ
- 塩・コショウ
- キッチンバサミ
- アルミホイル
- キッチンペーパー
- ウェットティッシュ
- ゴミ袋
- 保冷剤・氷
- 栓抜き・オープナー
- 虫よけ
- 日焼け止め
肉を忘れる人はほとんどいません。
本当に忘れるのは、こうした脇役です。
前日に「バッグへ入れる」まで済ませる
チェックリストを作っていても、
「家を出る直前に入れよう」
と思っている物ほど忘れます。
できる物は前日のうちにバッグや収納ボックスへ入れておきましょう。
失敗7.飲み物は大量にあるのに、冷えていない
夏のBBQで地味にダメージが大きい失敗です。
ビールもジュースもお茶も大量に用意した。
ところがクーラーボックスを開けてみると、
「全然冷たくない……」
原因はクーラーボックスの開けすぎかも
飲み物用と食材用を同じクーラーボックスにすると、飲み物を取るたびに開閉することになります。
結果として冷気が逃げやすくなります。
人数の多いBBQなら、
食材用と飲み物用を分ける
のも一つの方法です。
また、飲み物を常温の状態から現地で冷やそうとすると大量の氷が必要になります。
できるだけ事前に冷やしたものを持っていくと効率的です。
失敗8.肉や魚を長時間、常温で放置してしまう
「あとで焼くから」
と生肉や魚介類をテーブルの上へ出したままにしていませんか?
BBQは屋外で行うことが多く、特に暑い季節は食品の温度管理に注意が必要です。
農林水産省もBBQの食中毒対策として、冷蔵が必要な食品は保冷剤などで冷やしておくことを案内しています。
食材は「必要になったら出す」
すべての肉を最初からテーブルに並べる必要はありません。
今から焼く分だけ取り出し、残りはクーラーボックスへ。
これだけでも食品を低温で保ちやすくなります。
また、
飲み物を探すために何度も食材用クーラーボックスを開ける
という状況を避ける意味でも、食材と飲料を分けて管理する方法は有効です。
失敗9.天気は晴れなのに「風」で大苦戦する
BBQの天気予報で確認するのは、
「晴れか雨か」
だけではありません。
意外な伏兵が風です。
風が強いと、
- 紙皿が飛ぶ
- 紙コップが倒れる
- テーブルクロスがめくれる
- ゴミ袋が飛ぶ
- 火の扱いが難しくなる
- 煙が一方向へ流れる
など、BBQの難易度が一気に上がります。
BBQ前日は「風」も確認
天気予報を見るときは、
- 降水確率
- 気温
- 風の強さ
- 暑さ
まで確認しておきましょう。
強風時には火の使用が制限される施設もあるため、利用するBBQ場のルールも事前に確認してください。
「雨じゃないから大丈夫」
とは限らないのが屋外BBQです。
失敗10.煙・におい・騒音で周囲に迷惑をかけてしまう
BBQをしている本人たちは楽しくても、その煙や話し声を周囲の人が同じように感じるとは限りません。
特に、
- 公園
- 河川敷
- キャンプ場
- 住宅地
- 自宅の庭
- ベランダやテラス
などでは周囲への配慮が必要です。
「少しくらい大丈夫だろう」
という感覚がトラブルの原因になります。
施設なら最初にルール確認
BBQ場では、
- 火を使える場所
- 利用可能時間
- ゴミの処理
- 炭の処理
- 持ち込み可能な器具
- 音楽の使用
- 喫煙場所
などのルールが定められていることがあります。
予約時または利用前に確認しましょう。
自宅BBQの場合は、BBQ場以上に煙・におい・騒音への配慮が必要です。
失敗11.幹事だけがずっと焼いていて全然楽しめない
これもBBQでは非常によくあります。
みんなが、
「おいしい!」
「次これ焼こう!」
と楽しんでいる横で、一人だけ汗だくでトングを握っている。
いわゆる焼き係の固定化です。
真面目な幹事ほど起こりがちです。
「焼く人」を最初から固定しない
おすすめなのは、
- 火を見る人
- 食材を準備する人
- 飲み物を管理する人
- 焼く人
- ゴミをまとめる人
など、ざっくり役割を分担すること。
もちろん会社のイベントのように厳密な担当表を作る必要はありません。
「次、誰か焼くの代わって!」
くらいの気軽な交代制で十分です。
BBQの主役は料理ではなく「その時間」
肉を完璧に焼くことに集中しすぎて、会話にまったく参加できなかったら少しもったいないですよね。
多少料理が出てくるのが遅くても大丈夫。
みんなで準備して、みんなで焼く。
その過程まで楽しむくらいがBBQにはちょうどよいでしょう。
失敗12.終了時間ギリギリまで焼いて撤収が大混乱
BBQで最後に起こりやすいのが撤収トラブルです。
終了30分前になっても、
「最後に焼きそばやろう!」
「この肉も焼いちゃおう!」
と新しい料理をスタート。
そして終了時刻直前になって、
- 炭がまだ熱い
- 網が片付かない
- ゴミがまとまっていない
- 荷物が散乱している
- 食材が余っている
という状態になります。
「食事終了」と「利用終了」は別
BBQ場の利用終了時刻が16時なら、16時まで食べていてよいとは限りません。
16時には撤収できている必要があります。
施設のルールを確認したうえで、終了時刻から逆算して片付けを始めましょう。
炭は自己判断で捨てない
使用済みの炭は、見た目では火が消えているように見えても内部が高温の場合があります。
施設に炭捨て場がある場合は指定された方法に従い、持ち帰りが必要な施設ではそのルールに従います。
炭や灰を地面へ埋めたり、指定されていない場所へ捨てたりするのは避けましょう。
実は危険!BBQでやってはいけないこと
「失敗」で済めば笑い話になりますが、BBQには火やガスを扱うため重大な事故につながる行為もあります。
特に注意したいのが次のような行為です。
火が弱いから着火剤を追加する
すでに火がついた炭への着火剤の継ぎ足しはNGです。
急激に炎が上がる危険があります。
カセットコンロを2台並べて大きな鉄板を載せる
NITEでは、カセットコンロを複数台並べたり、コンロを覆うような大きな鉄板を使用したりすると、放射熱でカセットボンベが過熱され、破裂するおそれがあるとして注意を呼びかけています。
カセットコンロで炭を起こす
炭からの放射熱によってカセットボンベが過熱される危険があります。
カセットコンロは本来の用途に従って使用しましょう。
テントや車内で炭火を使う
七輪や炭などの燃焼器具を換気の悪い空間で使用すると、一酸化炭素中毒につながる危険があります。
便利そうだから、早く火をつけたいから――。
そんなちょっとした判断が事故につながることがあります。
BBQ用品は必ず製品の説明書や施設の利用ルールに従って使用しましょう。
BBQ当日に失敗しないための「5分前チェックリスト」
出発前に最低限、次の項目をチェックしておきましょう。
火まわり
□ BBQコンロ・グリル
□ 炭または指定燃料
□ 適切な着火用具
□ 火ばさみ
□ BBQ用手袋
□ 食材用トング
食事まわり
□ 肉・魚・野菜
□ 主食
□ 調味料・焼肉のタレ
□ 紙皿・コップ
□ 箸・フォーク
□ 生肉専用トング
□ 加熱後専用トング
□ アルミホイル
□ キッチンペーパー
飲み物・保冷
□ 飲料
□ クーラーボックス
□ 保冷剤
□ 氷
快適グッズ
□ ウェットティッシュ
□ タオル
□ 虫よけ
□ 日焼け止め
□ 帽子
□ 必要に応じて雨具
片付け
□ ゴミ袋
□ 食品用保存袋
□ 炭・灰の処理方法を確認
□ BBQ場の終了時間を確認
全部確認できたら、かなり安心です。
BBQ初心者が覚えておきたい「失敗しない4つの鉄則」
ここまでたくさん紹介しましたが、全部覚える必要はありません。
最低限、次の4つを覚えておけばOKです。
1.BBQは「開始時間より前」から始まっている
BBQの開始時刻になってから火起こしや食材準備を始めると、食事開始がどんどん遅れます。
準備時間を最初から予定に入れておきましょう。
2.火力は強ければよいわけではない
強火・弱火を使い分けられる場所を作ると、焦げや生焼けを減らせます。
3.生肉と焼けた肉は完全に分ける
トング・箸・皿を分けるだけでも食中毒対策になります。
4.終了1時間前から「終わり」を意識する
最後まで料理を追加し続けるのではなく、
「そろそろ片付けられる物を片付けよう」
と少しずつ撤収モードへ切り替えましょう。
もし失敗しても、それもBBQの思い出になる
ここまで「BBQの失敗」を紹介してきましたが、BBQはすべてを完璧にこなす必要はありません。
なかなか炭に火がつかなかった。
焼きそばを買ったのにソースを忘れた。
マシュマロを焼いたら真っ黒になった。
紙皿が風で飛んで全員で追いかけた。
その場では大変でも、あとになれば意外と笑い話になります。
むしろ、
少しくらい予定どおりにいかないところも、アウトドアの面白さ。
大切なのは、「笑って済ませられる失敗」と「事故につながる危険」を区別することです。
忘れ物や料理の失敗はみんなでカバーできますが、
- 火の取り扱い
- 生肉の管理
- 食中毒対策
- ガス器具の使用
- 炭の処理
といった安全面だけはしっかり守りましょう。
準備を少し工夫しておくだけで、BBQの失敗は大きく減らせます。
次のBBQでは、
「そういえば、こんな失敗があるって書いてあったな」
と思い出してもらえれば十分。
あとは、おいしい料理と家族や仲間との時間を思い切り楽しんでください。










